MENU

雷報ブログ

li-ho-blog

ランニング・サイクリング中の雷|ひとりで決める「やめどき」と避難先

河川敷を走るランナーと、湖のほとりの道を走るサイクリスト。遠くの空に暗い雲が広がりはじめている

秋晴れの河川敷を走っていたら、遠くの空がだんだん暗くなってきた。観光地でレンタサイクルを借りて湖のまわりを走っていたら、ゴロゴロと低い音が聞こえた。そんなとき、「雨が降り出したら引き返そう」と考えた経験はありませんか。

実は、雷は雨より先にやってくることがあります。気象庁は「雷鳴が聞こえるなど雷雲が近づく様子があるときは、落雷が差し迫っています」として、すぐに安全な空間へ避難するよう呼びかけています。光ってから音が聞こえるまで30秒なら、雷までは約10km。福岡管区気象台は、これを「もう危険な距離です」としています。

ランニングやサイクリングは、監督や先生がいない「ひとりの判断」になりやすいスポーツです。この記事では、空が暗くなってきたときに何を合図にやめて、どこへ逃げればいいのかを、気象庁の情報をもとに整理します。

最終更新:2026-10-16

なぜランニング・サイクリング中の雷は危ないの?

ランニングやサイクリングのコースは、河川敷・堤防・湖のまわり・田園の一本道など、開けた場所が多いのが特徴です。気象庁は、グラウンドやゴルフ場、堤防や砂浜などの開けた場所を、落雷しやすい場所として挙げています。そのうえ、ひとりで動いていると「やめよう」と声をかけてくれる人がいません。

ひとりだと「やめどき」が遅れやすい

部活や大会なら、顧問や運営者が中止を決めてくれます。ひとりの場合は、自分が判断役です。

「せっかく来たから」「あと1kmだから」と考えるのは自然なことです。人には「自分は大丈夫」と思い込む心のクセ(正常性バイアス)があり、ひとりだとそれを止めるきっかけがありません。

さらに、イヤホンで音楽を聴いていたり、自転車で風を切っていたりすると、遠くの雷鳴に気づきにくくなります。

海外では、こんな事故も起きています

  • 2017年3月・マレーシア:セランゴール州の公園でジョギング中の50代の夫婦が落雷を受け、亡くなりました。現地の報道によると、暗い雲が迫ってきたため、2人はジョギングを切り上げようとしていたところでした。目撃者によると、事故の時点ではまだ雨は降っていなかったといいます。
  • 2019年7月・イタリア:ドロミテ山地のトレイルランニング大会で、ノルウェーの女性ランナーが落雷を受けて亡くなりました。主催者は事故の約30分前にレースを中断していましたが、補給所と補給所の間を走っていた選手には、その知らせが届いていなかったと報じられています。

2つの事例が示しているのは、「まだ雨が降っていない」「中止の連絡が来ていない」は、安全の根拠にならないということです。

空が暗くなってきたら、何を合図にやめるべき?

やめる合図は、①走る前の雷注意報、②走っている途中の空の変化や雷ナウキャスト、③雷鳴・稲光、の3段階で考えると迷いません。気象庁は、雷鳴が聞こえたり稲光が見えたりしたとき、または雷ナウキャスト(気象庁が10分ごとに更新する、1時間先までの雷の予想)で「活動度2〜4」(雷雲がある〜激しい雷)が予想されているときは、速やかに安全な場所へ避難するよう示しています。最後の③まで待たず、①や②の段階で引き返すのが理想です。

タイミング見るものとるべき行動
走る前天気予報・雷注意報注意報が出ていたら、距離を短くするか、建物の多いコースに変える
走っている途中黒い雲・急に冷たくなる風・雷ナウキャスト引き返す、または逃げ込み先の近くへ移る
雷鳴・稲光ゴロゴロという音、光その場で中断し、すぐに安全な空間へ

雷までの距離は、光ってから音が聞こえるまでの秒数で測れます。音は1秒に約340m進むため、10秒なら約3km、3秒なら約1kmです(福岡管区気象台の資料より)。秒数を数えるのは、動き始めてからで十分です。

迷ったら中止が正解です。走るのはまた明日もできます。

ランニング中に雷が鳴ったら、どこへ逃げればいい?

河川敷の遊歩道から、近くの鉄筋コンクリートの公共施設へ向かって走るランナー

逃げ込み先の基本は、「鉄筋コンクリートの建物」「自動車の中(オープンカーは除く)」「バスや列車の中」です。気象庁は、木造の建物の中も基本的に安全としています。河川敷を走っているなら、堤防を降りて近くの公共施設・コンビニ・駅へ。駐車場に自分の車があれば、車の中も避難先になります。スタート地点へ戻ることよりも、いちばん近い安全な空間へ入ることを優先しましょう。

木の下・あずまやは「逃げ込み先」ではない

雨宿りのつもりで大きな木の下に入るのは危険です。木に落ちた雷が、そばにいる人へ飛び移ることがあるためです。気象庁は、木の幹・枝・葉のすべてから2m以上離れるよう示しています。

公園のあずまやや屋根だけの休憩所も、雨はしのげますが、気象庁が挙げる「安全な空間」(建物の中や車の中)には当たりません。

建物や車に入ったら、最後の雷から30分以上たつまでは外に出ないようにしましょう(スポーツ安全協会の目安)。

観光サイクリング中、土地勘がない場所ではどう動く?

湖のほとりのサイクリングロードで、レンタサイクルを止めてスマートフォンの地図を確認する観光客

自転車に乗ったままでは、体が周りより高い位置にあり、屋根もありません。雷鳴が聞こえたら自転車を降り、近くの道の駅・コンビニ・観光案内所・駅などの建物に入りましょう。レンタサイクルを借りたら、走り出す前に地図アプリで「逃げ込み先」をいくつか確認しておくことが、いちばんの備えになります。

借りたらまず、逃げ込み先を3つ決める

出発前に、コース上で次のような場所を探しておきましょう。

  1. 駅・バスターミナル
  2. 道の駅・観光案内所・公共施設
  3. コンビニ・飲食店(営業時間も確認)

貸出窓口で「雷のときはどこに避難できますか」と聞いておくのもおすすめです。

タイヤやレインウェアで雷は防げない

「タイヤがゴムだから大丈夫」「レインウェアを着ているから平気」という考えは当てになりません。雷の電気はとても強く、薄いゴムや布では防げません。濡れることより、安全な空間へ入ることを優先しましょう。

ゴルフ場のように広くて隠れる場所がないときは?

近くに建物や車がないときは、気象庁が示す「保護範囲」を使います。電柱など高い物のてっぺんを45度以上の角度で見上げる範囲で、その物から4m以上離れた場所です。そこで姿勢を低くし、持ち物を体より高く突き出さないようにします。気象庁は、雷の活動がやんで20分以上たってから安全な空間へ移動するよう示しています。ただし、これは建物や車にたどり着けないときの最後の手段です。

ゴルフ場やグラウンドも、気象庁が挙げる開けた危険な場所です。考え方はランニングやサイクリングと同じです。

雷報の取扱説明書では、両足のかかとをそろえ、つま先立ちで頭を下げ、両手で耳をふさぐ「雷しゃがみ」をすすめています。地面に手をついたり、寝そべったりするのは避けましょう。気象庁も、保護範囲にいても座ったり寝ころんだりしていると、しびれ・痛み・やけどが起こることがあるとしています。

ひとりの判断を助ける準備は?

ひとりで走る日は、「やめる合図」と「逃げ込み先」を出発前に決めておくことが、何より大切な準備です。そのうえで、イヤホンや風の音で雷鳴に気づきにくい場面を補う道具として、携帯型の雷検知器があります。判断のきっかけを増やすことで、「あと少し」の迷いを減らせます。

出発前の5つのチェック

  1. 天気予報と雷注意報を確認する
  2. 雷ナウキャストで、1時間先までの雷の予想を見る(活動度1以上なら、1時間以内に雷が起こる可能性あり)
  3. コース上の逃げ込み先を3つ決めておく
  4. 家族に、走るコースと戻る時刻を伝えておく
  5. イヤホンは片耳にするか、音量を下げる

雷報をランニングポーチに

ランニングポーチから携帯型雷検知器「雷報」を取り出す手元

雷報(SCE-001)は、落雷を検知して知らせる携帯型の雷検知器です。検知範囲は切り替え式で、Hiでは半径約60km、Loでは半径約30km圏内の落雷を検知します。

遠くの落雷を知らせてくれるので、雷鳴が聞こえるより手前の段階で、雷が近づいていることに気づくきっかけになります。取扱説明書では、雷雲が速い場合でも、40km地点で避難を判断すれば約1時間の余裕があると説明しています。

大きさはW45×D21×H98.7mm、本体の重さは約68g(電池を除く)、電源は単4電池1本。ランニングポーチやサイクルバッグにも入るサイズです。使うときは、次の2点に気をつけましょう。

  • スマートフォンなど電子機器の近くでは、落雷がなくても警告音が出ることがあります。スマートフォンとは別のポケットに入れましょう
  • 本体は防水仕様ではありません。雨の日は防水袋に入れて持ち歩きましょう

雷報は、早めの避難を判断するための補助の道具です。雷報が鳴らなくても、雷鳴や稲光に気づいたら、すぐに避難してください。

まとめ:再開は「最後の雷から30分」たってから

安全な空間に入ったら、すぐに走りを再開してはいけません。スポーツ安全協会は、最後の雷から何もない状態が30分たってから再開するよう示しています。

  • 雷鳴が聞こえたら、雨が降っていなくても中断する
  • 雷注意報と雷ナウキャストを、走る前に確認する
  • 逃げ込み先は、建物の中か車の中。木の下やあずまやは避ける
  • 観光サイクリングでは、借りたらすぐに逃げ込み先を3つ探す
  • 建物も車もないときは、保護範囲で姿勢を低くする
  • 再開は、最後の雷から30分以上たってから

全部を一度に始める必要はありません。まずは、次に走るコースで「雷が鳴ったら入れる建物」を1つ見つけるところから始めてみてください。それだけで、迷う時間を減らせます。

雷報の詳細はこちら →

雷報の詳細はこちら → 雷報(携帯型雷検知器)| シナノカメラ工業

雷報

LiTAS
雷検知器 雷報(ライホウ)

7,700円(税込・送料込み)

シナノカメラ工業株式会社が運営する
公式ネットショップ(LiTAS)に移動します

雷報の取り扱い説明書を見る

参考にした情報