登山中に常に気になるのが「天候の急変」、特に雷は命に関わるため、備えは欠かせません。
登山が趣味の私ですが、雷対策というと、いつもは天気予報を確認するのみ。
そこで今回は、雷検知器「雷報(ライホウ)」を実際に登山に持参し、その使い勝手や効果をレポートします。
雷報が実際に鳴った時の動画もありますので、ぜひ最後までご覧ください。
雷検知器「雷報(ライホウ)」とは?特徴と使い方の注意点
雷報は、手のひらサイズの雷検知器。
最大60kmの雷を検知し、アラームでお知らせします。

「雷報」の基本スペック:検知距離や警報レベルなどの基本性能
項目 | 雷報の性能 |
---|---|
検知可能距離 | 最大60km先まで |
警報のレベル分け | 2段階(Hi:40〜60km、Lo:20〜30km) |
応答速度 | 雷発生に即時反応し音でアラート |
重さ | 約100g(電池込み) |
サイズ | 手のひらに収まるコンパクト設計 |

今回の登山中の携帯方法・注意点
今回の登山では、取り出しやすいポケットに入れることにしました。
重さは電池を入れて100gくらい。
ポケットに入れて歩いていても全然気になりませんでしたし、音が聞こえない、といったこともなかったです。
ちなみに、紐を通せるところはありますが、カラビナは通らなさそうですね。
なお、スマホと雷報を一緒のポケットに入れると、雷報が反応して鳴ってしまうのでNGです。


登山スタート!|「雷報」の実際の使用感は?
今回登った山と当日の天候
- 登山先:長野県上田市・烏帽子岳(標高2065m)
- 登山時間:往復3〜3.5時間(標高差約400m)
- 天候:午前中は曇り、夜から雨予報
当日は雨の予報はなかったものの、空はすっかり曇り。やや不安を感じる空模様でした。

「雷報」を持っての登山スタート!

ひとまずはHi(検知範囲:40~60km)にして登山開始。起動時に、「ピー」と1回鳴ります。初めて使う方はドキッとするかもしれませんが、これは起動音なのでご安心を。そんなに大きな音ではないです。
まずはHi(雷検知範囲:40~60km)で…
Hiにしていると、5分おきにピーと1回アラートが鳴る感じでした。鳴るたびに「おっ?」と思いますが、音もうるさくないので、おしゃべりしていたりすると、気づかないこともありそうです。
途中でLo(雷検知範囲:20~30km)に切り替え
ちょいちょいアラートが鳴っていたので、小休憩のタイミングで雷ナウキャストを確認。


近くに雷雲は無いので、検知範囲をLoに変更。その後は、しばらくはアラートが鳴らない時間が続きました。

鞍部を過ぎて、山頂への開けた道に入ったときに、雷報のアラートが発生。今回はピーピー、ピーピーと連続で鳴っています。
再度、雷ナウキャストを確認。近くで雷の発生はなさそう。ただ、近づいてきているのかもしれないので、頭の片隅にそのことを置きながら進みます。
山頂に到着!
1時間半ほどで山頂に到着!
雷ナウキャストで、雷雲がまだ遠いことを確認。これなら下山までは大丈夫そうです。
念のため、雷報をLowのまま携帯して下山しました。下山中は連続アラートが鳴ることはありませんでした。

と思ったのですが

烏帽子岳はさらに奥でした


下山後は必ず「雷報」OFF

下山後は、電源をOFFにすることをお忘れなく。
電池の消耗も抑えるためにも、使用時以外は電源OFF推奨です。
登山で「雷報」を使って感じたメリットと安心感
今回、実感したのは、雷報を持っていると、常に雷の存在を意識できるということ。
特に山の天気は変わりやすく、気づいた時にはもう手遅れ、という可能性もあります。
「雷報」は、そうした状況で冷静な判断材料を与えてくれるパートナーだと感じました。
他の登山者にもおすすめな理由
雷報は、登山をより安全に楽しむための“安心材料”になります。特にグループ登山では、誰か一人が雷検知器を持っているだけでも、パーティ全体の安全意識が高まり、落ち着いた判断が可能になります。
山では携帯の電波が届かず、天気アプリが使えない場面もあります。そうした状況で雷報が自動で雷の気配を察知してくれるのは、非常に心強い存在です。
また、「今すぐ避難すべきか」「下山を急ぐべきか」といった判断に迷ったときにも、機械的な検知に基づいた情報があれば、感情に流されず、冷静に決断できます。
自分の命だけでなく、仲間の命を守るためにも、「雷を意識するきっかけ」として、全ての登山者に携行を勧めたい製品です。
五感だけでは足りない、雷検知の重要性
山の天気は変わりやすく、雷は突然現れます。私たちは空模様を見たり、風の匂いを感じたりして天候を予測しようとしますが、それだけでは不十分です。雷は目に見えず、音が聞こえた時にはすでに危険が迫っていることもあります。五感に頼るだけでは、致命的な判断の遅れにつながる可能性があります。
雷検知器「雷報」は、遠く離れた雷の発生を音で知らせてくれるため、自分では感じ取れない“見えない危険”を把握する助けになります。命を守るためには、「感覚」ではなく「根拠」に基づく判断が重要です。
まとめ:雷検知器「雷報」は登山の安心感をプラスするギア
今回の登山では、実際に雷が接近する事態にはなりませんでしたが、これからの夏山シーズンでは落雷の発生頻度も高くなってきます。
- 山の天気は変わりやすく、雷は命のリスク
- 雷報は、雷の接近を音で知らせてくれる
- 冷静な判断を支えるツールとして非常に有効
「雷報」は雷の危険を「事前に察知」するための信頼できる相棒として、これからの登山の必需品になりそうです。


