
冬のスキー旅行や雪国ドライブを楽しみにしている方は多いでしょう。
しかし、雪が降る季節にも雷が発生することをご存じですか?
冬の雷は夏の雷とは異なる特徴を持ち、場合によってはより危険性が高いのです。
本記事では、冬のアウトドアシーンで遭遇する可能性のある冬の雷について、その危険性と具体的な対策方法を解説します。
スキー場や雪国でのドライブを安全に楽しむために、ぜひ最後までお読みください。
冬の雷とは?夏の雷との違いを知ろう
冬の雷が発生するメカニズム
冬の雷は「冬季雷」とも呼ばれ、主に日本海側で発生する季節特有の現象です。
気象庁の資料によると、冬の雷は「あられと氷晶の衝突により起こる」とされており、
暖かい海面と上空の寒気によって大気が不安定になることで発生します。
東北地方の日本海側から山陰地方にかけては、冬季の雷日数が夏季と同等、あるいは上回る地域もあります。
つまり、冬でも雷のリスクは決して低くないのです。
出典:気象庁「冬季の雷」(2025年現在)

冬の雷の3つの特徴
冬の雷には夏の雷とは異なる特徴があります。
- 雲の高さが低い:冬の積乱雲は3,000~6,000メートル程度と、夏の積乱雲より低い位置に形成されます
- 電流が大きい:気象庁のデータによると、冬の雷は「大地へ流れる電流が大きくなることが多い」とされています
- エネルギーが強力:音羽電機工業の資料によると、冬の雷のエネルギーは夏の雷の最大100倍に達することがあります
なぜ冬の雷は危険なのか
低い雲高による集中的な落雷
冬の雷雲は低い位置に形成されるため、山岳地帯や高い建造物に集中的に落雷する傾向があります。
スキー場は標高の高い山岳地帯に位置することが多く、冬の雷の影響を受けやすい環境といえます。
大きな電流による被害
冬の雷は大地へ流れる電流が大きいため、建造物への被害も深刻になる可能性があります。
スキー場のリフトやゴンドラなどの金属製設備は、特に注意が必要です。
視界不良による危険の見落とし
雪が降っている状況では視界が悪く、雷雲の接近に気づきにくいことがあります。
また、雪の音によって雷鳴が聞こえにくくなる場合もあり、危険の察知が遅れる可能性があります。

雪国ドライブ中に雷が発生したら

車内は比較的安全な避難場所
気象庁の「雷から身を守るには」によると、車内は雷から身を守る比較的安全な場所とされています。
車体の金属部分が電気を地面に逃がすため、車内にいる人は保護されます。
車内での注意点
ただし、車内でも以下の点に注意が必要です:
- 窓やドアをしっかり閉める
- 車体の金属部分(ドアハンドルなど)に触れない
- 雷が収まるまで車外に出ない
- 可能であれば安全な場所(駐車場や道の駅など)に停車する
オープンカーや自転車は危険
屋根のないオープンカーや、自転車、バイクなどは雷から身を守ることができません。
雷の兆候を感じたら、すぐに屋根のある建物や車内に避難しましょう。
スキー場で雷が発生したときの対処法

ゲレンデは開けた場所=危険地帯
スキー場のゲレンデは周囲に高い物がない開けた場所です。
このような場所では、人が最も高い位置にいることになり、落雷のターゲットになりやすい状況です。
金属製のストックは危険
スキーやスノーボードで使用するストック(ポール)は金属製が多く、雷を引き寄せる可能性があります。
雷の兆候を感じたら、すぐにストックを手放し、安全な場所に避難することが重要です。
リフトやゴンドラでの対応
リフトやゴンドラに乗っている最中に雷が発生した場合は、スキー場スタッフの指示に従ってください。
多くのスキー場では、雷の危険が高まると運行を停止する措置を取っています。
安全な避難場所
スキー場で雷から身を守るための避難場所:
- レストハウスやロッジなどの建物内
- 車内
- スキー場管理棟
これらの場所に速やかに避難し、雷が収まるまで待機しましょう。
冬の雷から身を守る5つの対策
1. 事前に天気予報を確認する
スキー場に行く前や雪国をドライブする前には、必ず天気予報を確認しましょう。
気象庁の「雷ナウキャスト」を活用すると、リアルタイムで雷の発生状況を把握できます。
雷ナウキャスト:https://www.jma.go.jp/bosai/nowc/
2. 雷の兆候を見逃さない
以下のような兆候があったら、雷が近づいている可能性があります:
- 急に暗い雲が広がる
- 雷鳴が聞こえる(遠くでも)
- 稲妻が見える
- 雨や雪が急に強くなる
3. 30-30ルールを覚える
雷光が見えてから雷鳴が聞こえるまでの時間が30秒以内なら、雷雲は10km以内に接近しています。
すぐに安全な場所に避難しましょう。
そして、最後の雷鳴から30分間は安全な場所で待機することが推奨されています。
4. 高い場所・開けた場所を避ける
雷が近づいているときは、以下の場所を避けてください:
- 山頂や尾根
- 開けたゲレンデ
- 孤立した木の下
- 金属製の柵やフェンスの近く
5. 雷検知器を活用する
最近では、雷を事前に検知する機器も普及してきました。
例えば、シナノカメラ工業の「雷報(Li-Ho)」は、20~60km圏内の雷を検知し、アラームで知らせてくれる携帯型の雷検知器です。

雷検知器「雷報」でアウトドアをもっと安全に

雷報とは
雷報(Li-Ho)は、長野県松本市のシナノカメラ工業が開発した携帯型雷検知器です。
雷が発生する際に放出される電磁波を検知し、雷の接近を音でお知らせします。
雷報の主な特徴
- 検知範囲:20~60km圏内の雷を検知(2段階設定可能)
- コンパクト:W45×D21×H98.7mm、重量68g(電池除く)
- 長時間稼働:単4電池1本で約6ヶ月使用可能
- 簡単操作:スイッチを入れるだけで使用開始
冬のアウトドアシーンでの活用方法
雷報は以下のようなシーンで活用できます:
- スキー・スノーボード
- 雪国ドライブ
- 冬山登山
- スノーシューハイキング
- 冬のキャンプ
ポケットやバッグに入れておくだけで、雷の接近を早期に察知できるため、安全な場所への避難に余裕を持って行動できます。
雷報の購入方法
雷報はAmazonや楽天市場などのオンラインショップで購入できます。
また、公式サイトからも詳細情報をご確認いただけます。
公式サイト:https://www.sinakame.co.jp/li-ho/

よくある質問(FAQ)
- 1. 冬の雷は夏よりも危険なのですか?
-
冬の雷は大地に流れる電流が大きく、エネルギーも夏の雷の最大100倍に達することがあるため、状況によっては夏の雷より危険です。
ただし、発生頻度は地域や気象条件によって異なります。
- 2. スキー場で雷が鳴ったらすぐに下山すべきですか?
-
開けたゲレンデは危険なので、まずは近くの建物(レストハウスなど)に避難してください。
雷が収まってから下山の判断をするのが安全です。
無理に下山しようとすると、かえって危険な状況に陥る可能性があります。
- 3. 車の中にいれば絶対に安全ですか?
-
車内は比較的安全な場所ですが、窓やドアを閉め、車体の金属部分に触れないように注意してください。
また、オープンカーは雷から身を守ることができません。
- 4. 雷鳴が聞こえなくなったらすぐに活動を再開していいですか?
-
最後の雷鳴から30分間は安全な場所で待機することが推奨されています(30-30ルール)。
雷鳴が聞こえなくなってもすぐには再開せず、十分な時間を置いてから活動を再開しましょう。
- 5. 雷検知器は本当に役立ちますか?
-
はい。
雷検知器は雷雲の接近を事前に察知できるため、避難行動に余裕を持つことができます。
特に視界が悪い雪の日や、雷鳴が聞こえにくい状況では非常に有効です。
まとめ:冬のアウトドアは雷対策も忘れずに
冬の雷は夏の雷とは異なる特徴を持ち、場合によってはより危険性の高い現象です。
雪国ドライブやスキー場でのレジャーを楽しむ際は、以下のポイントを押さえておきましょう:
- 事前に天気予報と雷ナウキャストを確認する
- 雷の兆候を見逃さず、早めに安全な場所へ避難する
- 車内や建物内は比較的安全な避難場所
- 開けた場所や高い場所は避ける
- 雷検知器などの安全機器を活用する
冬のアウトドアを安全に楽しむために、雷対策は欠かせません。
特にスキー場や雪国での活動が多い方は、雷検知器「雷報」のような安全機器の導入も検討してみてはいかがでしょうか。
あなたとご家族の安全な冬のレジャーのために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。



